職員室の窓から - 小さな名前をありがとう!
教頭 籠谷 
 労働節の休みも終わり、5月6日の朝、子どもたちの姿と声が学校に戻ってきました。いつものように校門のところで、子どもたちを出迎えました。真っ黒に日焼けした子がずいぶん目につきました。「お早う!」「お早うございます!」と元気に挨拶をしてくれる子もいれば、こちらから声をかけても、遊びすぎてまだ疲れが残っているのか、低い弱々しい声でしか返事が返ってこない子もいました。でも、みんないい休みを過ごしたことには間違いなさそうでした。

 どんどん子どもたちが校舎の中に入っていきます。すると「先生、これお土産」と言ってかわいい紙袋を私に手渡してくれる女の子がいました。「えーっ、先生にくれるの? ありがとう」と言ったものの、あまりに突然で予想もしていなかったことでもあり、次から次へと子どもたちが目の前を通り過ぎていったので、一体誰がくれたのかその時はわかりませんでした。ちゃんとしたお礼を言いたいなあと思いつつ、中身は何だろうなあという気持も強くなってきました。すぐに開けたかったのですが、仕事がたて込んでいたので、夕方にやっと開けてみることができました。何とそのかわいい紙袋には、正に日本の味が詰め込まれていました。久しぶりの「日本」との対面でした。

 担任でもないこんな私のことを気にかけてくれている子が一人でもいたんだなあ、ありがたいことだなあとつくづく思いました。それからそのかわいい紙袋には、目立つようなものではなく、かわいい字で○−○ ○○○○とちゃんと書いていてくれました。

 夜になってしまいましたが電話でお礼も言えました。その字が小さなかわいい字だったことが余計にありがたく思えました。こんな時、匿名が美徳とされるような傾向もありますが、自分の気持ちを伝えるには、やっぱり相手に自分の名前を知らせることはとても大切なことだと思います。小さな名前のお陰で、私の気持ちはすっきり晴々しました。